細糸、極小鈎の救世主、フィンガーノット
釣り糸をハリに結ぶ――それだけのことなのに、うまくいかない。
気づけば糸が滑り、鈎が手から零れ落ちていく。せっかく燃え上がったチャレンジが冷めきってしまうこともありますよね。
そんなときに覚えて欲しいのが「フィンガーノット」。
一見むずかしそうに聞こえますが、コツをつかめば驚くほどシンプル。ハサミさえあれば指先ひとつで、糸と糸がしっかり信頼関係を結ぶように繋がってくれます。
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薄暗い国道の橋の下、座りやすい石に腰を下ろす。
釣り具ケースから鈎とハリスを取り出し、何度も結んでみるが、どうにも納得がいかない。指先がもつれ、糸がヨレるたびにため息がこぼれる。
「あ゛ー! もうやめた!」
頭上をトラックが走り抜け、その音に紛れるように叫んだ瞬間、遠くからアオサギが飛んできた。ヒューッという風切り音と舞う羽根。やがて羽ばたきの中から一人の女性が現れ、軽やかに護岸へと降り立つ。
「釣り姉!?」
オレの声に、彼女は微笑んだ。